AIDA
「アイーダ」
3/23/00 初日 
上演時間/ 2時間45分

上演日・開演時間/ 火〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00  
Palace Theatre
Broadway at 47th St.
Tel. 212-307-4747

 「美女と野獣」、「ライオンキング」に続くディズニーのブロードウェイ・ミュージカル最新作。 作詞・作曲は「ライオンキング」と同じエルトン・ジョンとティム・ライス。 

 ヴェルディー作曲の同名のオペラ(1971年初演)をベースに、エジプト将軍ラダメス、彼の婚約者でエジプト王女アムネリス、エジプトの敵国ヌビアの王女アイーダとの三角関係を描く。 

 ボブ・クローリーがデザインした近代的で斬新な衣装と装置は必見だ。 MTVなどの音楽ビデオに慣れ親しんだ若い世代の観客には音楽やヴィジュアル面など最高のエンターテイメント作品になるであろう。 

 演出は「セールスマンの死」でトニー賞を受賞したロバート・フォールズ。 

 




AVENUE Q
「アベニュー Q」
7/31/03 初日 
上演時間/ 2時間15分
上演日・開演時間/ 火〜土 8:00  土 2:00  日 3:00、7:00 
John Golden Theatre
252 W. 45th St.
Tel. 212-239-6200

 物語の舞台はパペットと人間が共存するニューヨーク。 貧困街アベニューQに住む様々な人種の若者やパペットたちの生活と友情を描きつつ、同性愛や人種問題といった現代社会の問題を盛り込んでいく。

 日本でも知られるアメリカの教育番組「セサミ・ストリート」を模して、パペットを使用し、重いテーマを明るく取り上げるという異色の手法が同作品最大の見所となる。

 当初、オフ・ブロードウェイの小劇場にて期間限定で開幕したが、全公演完売の人気を博しブロードウェイでの昇格上演となった。

 




BEAUTY AND THE BEAST
「美女と野獣」
4/18/94 初日 
上演時間/ 2時間30分
上演日・開演時間
/ 水〜土 8:00  水・土 2:00  日 1:00、6:30
Lunt-Fontane Theatre
15 Broadway at 46th St.
Tel. 212-307-4100

 ディズニーのヒット映画を舞台に移植した作品。 ディズニー初の本格的な舞台版ミュージカルでもある。 魔法によって野獣に変えられた王子は美女のベルを愛するようになるが、魔法のバラが最後の花びらを散らすまでに彼もベルに愛されなければ人間に戻ることは出来ない。 

  上演劇場の変更で以前よりは地味な舞台になったが、アニメから飛び出てきたような豪華な衣装と装置は一見の価値がある。

 1998年のトニ・ブラクストン出演時に追加された新曲「チェインジ・イン・ミー」は今でも挿入されているが、「ビー・アワ・ゲスト」での仕掛花火はなくなった。

 




THE BOY FROM OZ
「ボーイ・フロム・オズ」
10/16/94 初日
上演時間/ 2時間10分
上演日・開演時間
/ 水〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00
Imperial Theatre
249 W. 45th St.
Tel. 212-239-6200

  ライザ・ミネリの先夫としても有名な、シンガー・ソングライターのピーター・アレンの伝記ミュージカル。 オーストラリアでの幼少期から、アメリカでの成功、そして1992年にエイズで亡くなるまでを、彼のヒット曲にのせ紹介していく。

 1998年に彼の出身地オーストラリアで初演されたこのミュージカルだが、アメリカでは彼自身の存在が記憶に新しく、それほど魅力を感じないのが欠点ではある。 劇中にはもちろん、ジュディ・ガーランドやライザ・ミネリも登場するが、演じる俳優はものまねに忙しく、役作りにまで余裕がない。  ピーター・アレンを演じるヒュー・ジャックマンのカリスマ性のある歌と演技のみが見所となる作品だ。

 




CABARET

「キャバレー」
3/19/98 初日
上演時間/ 2時間30分
上演日・開演時間
/ 火〜土 8:00  水・土 2:00  日 2:00
Studio 54
254 W. 54th St.
Tel. 212-239-6200

 第二次大戦前のベルリンにおけるアメリカ人の作家クリフとキャバレーの歌姫サリーとの恋物語。  今回はライザ・ミネリ主演の映画や、これまでの再演とも異なっている。 演出のサム・メンデスがこの作品をまったく違った視点から作り直した。

 数年前にロンドンで初演されたこのリバイバルは、ブロードウェイ開幕に当りキャストやスタッフの一部を入れ替えたことにより、ロンドン上演時よりも大分良くなった。 観客は実際にテーブルを囲んでカクテルを飲みながら観劇できる。98年のトニー賞で最優秀リバイバル・ミュージカル賞を受賞。

 




CHICAGO

「シカゴ」
11/14/96 初日
上演時間/ 2時間30分
上演日・開演時間
/ 火〜土 8:00  水・土・日 2:00   日 7:00
Shubert Theatre
255 W. 44th St.
Tel. 212-239-6200

 20年前に初演された作品のリバイバル。 1920年代のシカゴを舞台に殺人を犯した歌手のロキシー・ハートが悪徳弁護士の力で無罪になるまでを描く。 

 作詞・作曲は「キャバレー」と同じカンダー&エッブ。作品の古さを感じさせないで現代にも通じるようアレンジされている。 舞台の上にオーケストラ・ボックスがあり、セットや衣装は豪華ではないが、そのミニマムさがダンス、演技を引き立てている。 1997年トニー賞で最優秀再演作品賞を受賞。

   




FIDDLER ON THE ROOF

「屋根の上のバイオリン弾き」
2/26/04 初日
上演時間/ 3時間
上演日・開演時間
/ 火 7:00  水〜土 8:00  土 2:00  日 3:00
Minskoff Theatre
200 W. 45th St.
Tel. 212-307-4100

 ご存知ウクライナのアナテフカを舞台に伝統を重んじるユダヤ系の一家の苦悩を描いた名作のリバイバル。

 今回は新曲も加えられているためファンは必見だろう。 演出はt.p.tの芸術監督でもあるデビット・ルヴォー。先の「ナイン」のリバイバルと同様、前衛的にも思える彼独特の観点で作品を見つめなおしている。

 装置は巨大な舞台空間を利用し下手の舞台袖まで組まれている。オーケストラも舞台上に配置され、上下する屋根と木々、そして空間を囲むエメラルド・ブルーの壁が中心となりウクライナの風景を絵画のように再現する。

 主演は映画で有名なアルフレッド・モリーナ。

   





GYPSY

「ジプシー」
5/1/03 初日
上演時間/ 2時間45分 
上演日・開演時間/ 月〜土 8:00  水・土 2:00
Shubert Theatre
225 W. 44th St.
Tel. 212-239-6200

 1959年初演のミュージカルの再演。 実在したストリップの女王ジプシー・ローズ・リーと、彼女をスターにすることだけを夢見る母ローズとの相克と愛情を描いた物語。

 主役のローズ役にはブロードウェイの名優バーナデット・ピーターズが扮する。 演出は「アメリカン・ビューティー」でアカデミー賞を受賞した鬼才サム・メンデスが手がける。 

 62年の映画版、そして93年のテレビ映画版のリメイクと共に名高い作品だ。

 





42ND STREET
「フォーティセカンド・ストリート」
5/2/00 初日
上演時間/ 2時間45分
上演日・開演時間
/ 火〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00
Ford Center for the Performing Arts
213 W. 42nd St.
Tel. 212-307-4100

 同名映画(邦題:「四十二番街」)でも知られるこの作品の舞台は大恐慌時代のニューヨーク。ペンシルベニア出身の田舎娘ペギー・ソーヤーがミュージカル「プリティ・レディ」の主役に抜擢され一躍大スターとなるまでを描く。

 1980年に初演されたミュージカルのリバイバルで、オランダで上演された舞台のブロードウェイ引越し公演でもある。初演に忠実な舞台だが、出演者の数や豪華な美術は必見。

 





HAIRSPRAY

「ヘアスプレー」
8/15/02 初日
上演時間/ 2時間40分
上演日・開演時間
/ 火〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00
Neil Simon Theatre
250 W. 52th St.
Tel. 212-307-4100

 1987年公開の同名映画を舞台化したミュージカル。黒人差別が根強く残っていた66年のメリーランド州ボルチモアを舞台に、大柄なダンス好きの女子高生がテレビのダンス番組に出演し地元の人気者となるまでを描いた青春物語である。  

 見所はR&Bを取り入れた懐かしのリズムとなるが、音楽重視の軽薄な作品ではなく捻りの利いた丁寧な作りが素晴らしく、今ではブロードウェイで最もチケット入手が困難な作品となった。

 郷愁を誘う音楽とともに、人種平等など愛国心を掻き立てるテーマが程よく盛り込まれたことが、ヒットの要因となったように思われる。

 


 


JAKIE MASON: LAUGHING ROOM ONLY

ジャッキー・メイソン: ラッフィング・ルーム・オンリー」
11/19/03 初日
上演時間/ 2時間10分
上演日・開演時間
/ 火〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00
Brooks Atkinson Theatre
256 W. 47th St.
Tel. 212-307-4100

 ユダヤ人に絶大な人気を誇るコメディアン、ジャッキー・メイソン久々のブロードウェイ公演である。 今回は過去にブロードウェイで上演された彼のソロでのパフォーマンスとは異なり、オーケストラや総勢5名のシンガーとダンサーも加わった"あらすじのないミュージカル"となる。

 コーヒー・チェーンのスターバックスや大統領など、政治、経済、そして文化面から様々な話題を題材にしたミュージカル・ナンバーやジョークが披露される。 もちろん、彼の毒舌トークも健在。

 トピックスとして取り上げられる題材のすべてが多少古くも感じるが、これは彼の顧客であるユダヤ系の老夫婦をターゲットにしたためであろうか?

 


 


THE LION KING

「ライオンキング」
11/13/97 初日
上演時間/ 2時間45分
上演日・開演時間
/ 水 〜土 8:00  水・土 2:00  日 1:00、6:30
New Amsterdam Theatre
214 W. 42nd St.
Tel. 212-307-4100

 ライオンの子シンバが困難を乗り越え王になるまでの物語。 1994年に世界中で大ヒットしたアニメ・ミュージカルの舞台化である。 演出、衣装デザインのジュリー・テイモアによる動物達の衣装は必見に価する。 1998年のトニー賞では作品賞を受賞した。 日本版と異なり入籠の仕組みでセリ上がる“プライドロック”も見逃せない。

 




LITTLE SHOP OF HORRORS

「リトルショップ・オブ・ホラーズ」
10/2/03 初日
上演時間/ 2時間15分
上演日・開演時間
/ 火 7:00  水 〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00
Virginia Theatre
245 W. 52nd St.
Tel. 212-239-6200

 日本でも翻訳上演され、また映画版も有名な作品だが、オン・ブロードウェイでは今回が初演となる。

  花屋の店員シーモアが、客寄せのために人食い植物を育てるが、仕舞いにはその人食い植物が世界を支配していくというブラック・コメディ。

 キャストには「ユーリンタウン」のハンター・フォスター、「ヘア・スプレー」のケリー・バトラー、そして「スカーレット・ピンパーネル」のダグラス・シルズなど、近年のブロードウェイでの活躍が目覚しい面々が起用された。 また作曲は「美女と野獣」以来久々のブロードウェイ作品となるアラン・メンケン。

 作品の優劣はさておき、趣向をこらした人食い植物のパペットなど美術面での見ごたえはある。

 




MAMMA MIA!

「マンマ・ミーア!」
10/18/01 初日
上演時間/ 2時間30分
上演日・開演時間
/ 月〜土 8:00  水・土 2:00 
Winter Garden Theatre
1643 Broadway at 50th St.
Tel. 212-239-6200

 ギリシャの小島を舞台に、結婚式を目前に控えた娘とその母を描いていくイギリス産のミュージカル。

 劇中歌われる曲は全て1970年代に人気を博したグループABBAのヒット曲となる。 昔を懐かしむ中年やウーマン・リブに共感する観客で劇場はいつも満員で、チケット入手が難しい。

 




MOVIN' OUT
「ムーヴィン・アウト」
10/24/02 初日
上演時間/ 1
時間45分
上演日・開演時間/ 火〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00
Richard Rodgers Theatre
226 W. 46th St..
Tel. 212-307-4100

 ビリー・ジョエルのヒット曲の数々を、歌い手となる出演者が披露し、ダンサーは踊りのみにより物語を披露するという作品。

 主人公は若者5人。 婚約したジェイムズとエディのカップル、破局を迎えたブレンダとエディ、そして失恋したブレンダに想いを寄せるトニーの5人の物語となる。 3人の男性はベトナム戦争に徴兵され、婚約しているエディは戦没。 生き残った2人の青年、そして2人の女性達の苦悩が描かれていく。

 この作品は好き嫌いがはっきりわかれるのではないだろうか。 トワイラ・サープによる振り付けは、彼女の原点であるバレエを主体とし見応えがある。 また舞台上に配置され、歌い手たちを乗せたまま上下前後に移動するオーケストラピットも同様に目を見張る。 衣装は「ミス・サイゴン」のスージー・ベンジンガー、装置は2001年に再演された「エレファント・マン」のサント・ラクエストと美術面ではブロードウェイでもお馴染みのスタッフが顔を揃えた。

 この作品の分類は“ミュージカル”となる。 しかし、同作品を“ミュージカル”として観るか、それとも“ダンス・ショウ”として観るかは観客に任せられるだろう。 あらすじを無料配布のプログラム(プレイビル)に掲載することからもわかるように、台詞がほとんどない舞台を観劇するのみでは物語や時代設定が理解しにくい。 だとすればこの作品をミュージカルとしてブロードウェイで上演することは場違いだとも捉えられる。

 歌い手の絶妙な歌唱力、ダンサーの見事な技術力堪能するのであれば十分に楽しめるかもしれない。

 




NEVER GONNA DANCE

「ネバー・ゴナ・ダンス」
12/4/03 初日
上演時間/ 2時間30分
上演日・開演時間
/ 月〜土 8:00  水・土 2:00
Broadhurst Theatre
235 W. 44st St.
Tel. 212-239-6200

 フレッド・アステア主演の映画「有頂天時代」(原題:Swing Time, 1936年公開)を基に、舞台化した新作ミュージカル。

 結婚資金を集めるという名目で田舎からニューヨークにやってきたダンサーが、理想の女性と結ばれるまでを描いていく、所謂、"ボーイ・ミーツ・ガール"の物語。

 ミュージカル「クレージー・フォー・ユー」を意識したかと思うほど、長時間に及ぶダンス・シーンは楽しめるが、今のブロードウェイには馴染まない作品に感じるのはなぜだろうか。

 出演者では、「コンタクト」でトニー賞を受賞したカレン・ジエンバが唯一注目に値するが、残念ながらあまりにも見せ場が少ない。

 ヒロインの衣裳の変更が初日の2日前まで繰り返されたのも含め、ブロードウェイらしいミュージカルにつくり上げようとしたスタッフの意気込みは十分に伝わるが、作品の優劣には反映されなかった。




NINE

「ナイン」
4/10/03 初日
上演時間/ 2時間20分
上演日・開演時間
/ 火〜土 8:00  水・土 2:00  日 2:00
Eugene O'Neill Theatre
230 W. 49th St.
Tel. 212-239-6200

 1982の初演以来の再演となる。原作は巨匠フェデリコ・フェリーニ監督の映画「8 1/2」。 

 精神的な疲れを癒し、様々な女性関係にけじめをつけるためにヨーロッパを訪れる映画監督グイドを描いていく。

 今回の再演で演出を手掛けるのは、シアタープロジェクト東京(t.p.t)の芸術監督として、日本の演劇界でも名高いデビット・ルヴォー。

 主役のグイド以外の出演者は全員女性という珍しい作品でもある。 グイド役はオープニング・キャストのアントニオ・バンデラスに代わりジョン・ステイモスが扮する。 本水を使った装置は新鮮で、第二幕では舞台が"プール"となす。

 2003年のトニー賞では最優秀再演作品賞を受賞した。

 




THE PHANTOM OF THE OPERA
「オペラ座の怪人」
1/26/88 初日
上演時間/ 2時間35分
上演日・開演時間
/ 月〜土 8:00  水・土 2:00  
Majestic Theatre
247 W. 44th St.
Tel. 212-239-6200

 ロングラン16年目を迎え以前ほどの人気がなくなったが、やはりチケットは取りにくい。 

 ガストン・ルルーの小説をミュージカル化。パリ・オペラ座の地下室に棲むファントムが歌姫のクリスチーヌに心魅かれていく。 日本版とは多少演出が異なり、号泣するファントムが観られる。

 




THE PRODUCERS

「プロデューサーズ」
4/19/01 初日
上演時間/ 2時間45分
上演日・開演時間
/ 火〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00  
St. James Theatre
246 W. 44th St.
Tel. 212-239-6200

 ミュージカルの原作は喜劇の鬼才メル・ブルックス監督・脚本の同名の映画(1968年)となる。 落ちぶれたブロードウェイの演劇プロデューサーのマックスとその会計士レオが、ミュージカルの権利を売って損する前に収益を持ち逃げしようと企む。 わざと駄作を製作して打ち切りになれば、実際の製作費以外の金は全て自分達の懐に入れられるというわけだ。 そして選ばれた題材はナチスを賞賛したミュージカル『ヒトラーの春』。 しかし史上最低になるはずのミュージカルは絶賛され大成功を収める…。 

 トニー賞受賞最多記録を持つこのミュージカルは、主役の二人が交代した現在でもチケット入手が困難。

 


 


RENT

「レント」
4/29/96 初日
上演時間/ 2時間45分
上演日・開演時間
/ 火〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00、7:00
Nederlander Theatre
208 W. 41st St.
Tel. 212-307-4100

 プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」を現代のマンハッタンのビレッジに置き換えたロック・ミュージカル。 作詞・作曲・台本はこの舞台の成功を見ることなく世を去ったジョナサン・ラーソン。  エイズ、麻薬、同性愛と云った現代的要素を取り入れたことと、ラーソン作曲のロックがブロードウェイに新たな客層を増やした。 1996年トニー賞最優秀作品賞やピューリッツアー賞を受賞。

 





TABOO

「タブー」
11/13/03 初日 
上演時間/ 2時間35分

上演日・開演時間/ 火〜土 8:00  土 2:00  日 2:00、7:30
Plymouth Theatre
236 W. 45th St.
Tel. 212-239-6200

 2002年にロンドンで初演されたミュージカルのブロードウェイ公演となる。  カルチャー・クラブで知られるボーイ・ジョージによる自伝ミュージカルだ。 ボーイ・ジョージ本人も、1994年に亡くなったパフォーマンス・アーティストのレイ・ボワリー役で出演している。 そして、ブロードウェイに様々な形で貢献してきたロージー・オドーネルがプロデュースしているのも話題の一つ。

 初演の脚本に大幅な手直しが加えられ、ブロードウェイ・ミュージカルの鉄則に従い、全ての重要な役にしっかりとスポットを当て、物語に筋が通された。 しかし、それが逆効果となり、誰が主役なのか理解できないほど内容が散漫することとなったのは非常に残念だ。

  カルチャー・クラブの支持者であれば満足できるであろうし、また派手な衣裳は楽しめるかもしれない。

 





THOROUGHLY MODERN MILLIE

「モダン・ミリー」
4/18/02 初日 
上演時間/ 2時間35分

上演日・開演時間/ 火〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00  
Marquis Theatre
1533 Broadway at 46th St.
Tel. 212-307-4100

 1966年にジュリー・アンドリュース主演で公開された同名映画の舞台化。 80年前のニューヨークを舞台にカンザス出身の田舎娘ミリーが、理想の男性を求めるために就職、そして仕舞には奴隷密売組織を懲らしめるという軽快な物語である。 

 笑いあり、ダンスありの昔ながらのミュージカル・コメディで、2002年度のトニー賞では最優秀作品賞を受賞した。

 




URINETOWN

「ユーリンタウン」
9/20/01 初日
上演時間/ 2時間30分
上演日・開演時間
/ 月〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00、7:30
Henry Miller'st Theatre
254 W. 43th St.
Tel. 212-239-6200

 日本語で「小便町」と訳される題名どおり、トイレの自由化をめぐる革命を描いた、これまでにない個性溢れる作品で、ミュージカルの"決まり事"を風刺するなどひねりの利いた笑いで観客を沸かす。

 当初オフ・ブロードウェイの小劇場で開幕したが、好評のためブロードウェイの劇場に昇格した。 ニューヨーカーはこの作品のような目新しいものを好むようで、テロ事件後の不況の中でも熱心なファンに支えられ、今ではチケット入手が非常に困難な程の人気作となった。

 




WICKED

「ウィケッド」
10/23/03 初日
上演時間/ 2時間45分
上演日・開演時間
/ 火 7:00  水〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00
Gershwin Theatre
222 W. 51st St.
Tel. 212-307-4100

 「プリンス・オブ・エジプト」など数々のミュージカル映画でヒット曲を生み出してきたスティーブン・シュワルツ久々のブロードウェイ・ミュージカル。

 原作はグレゴリー・マグワイアによる創作小説「オズの魔女記」で、ドロシーがやって来る以前のオズの国が舞台。 「オズの魔法使い」では脇役となる"南の国の魔女"と、生れながらに緑色の肌をもった"西の国の魔女"の2人を主人公に、それぞれが善と悪の魔女に仕立て上げられた経緯が語られていく。

 観客の頭上を飛ぶフライングや、プロセニアム・アーチを覆う機械仕掛けの巨大な竜などスペクタクル性の高い見せ場の多い装置、そして華やかな衣裳は一見の価値あり。

 "南の国の魔女"を演じるのは、「君はいい人 チャーリー・ブラウン」でトニー賞を受賞したクリスティン・チェノエス。 "西の国の魔女"にはシャウトのきいた力強い歌声が魅力のイディーナ・メンゼル。 また名優ジョエル・グレイは脇に回りオズの大王に扮している。

 2003年一番の話題作で見所はたっぷりであるが、より良く物語を理解するためにも、書籍なり、同名の映画で「オズの魔法使い」を予習してからの観劇をお勧めする。

 




WONDERFUL TOWN

「ワンダフル・タウン」
11/23/03 初日
上演時間/ 2時間40分
上演日・開演時間
/ 火 7:00  水〜土 8:00  水・土 2:00  日 3:00
Al Hirschfeld Theatre
320 W. 45th St.
Tel. 212-307-4100

 1953年初演のレナード・バーンスタインによる古典ミュージカルの再演。 1920年代のニューヨークを舞台に、成功を夢見てオハイオ州の田舎からやってきた姉妹を描いていく。

 同プロダクションは2000年にシティ・センターにてコンサート形式で上演された舞台のブロードウェイへの引越し公演となる。 舞台上にオーケストラが配置されているのは、コンサート形式での上演の名残だ。 しかし、同じプロセスを経てブロードウェイで上演された「シカゴ」とは異なり、装置や衣裳は場面設定に忠実である。

 演出と振り付けは、シティ・センターでの上演と同様キャスリーン・マーシャルが手掛けている。 「キス・ミー・ケイト」など、切れのある振り付けを得意とする彼女だが、ブロードウェイ作品での演出は今回が初めてだ。

 主演は「王様と私」以来、久々にブロードウェイの舞台に立つのドナ・マーフィ。 彼女の見事な演技力と、安定した歌唱力はこの舞台最大の見所となっている。

 



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